FIREって何？
知っている人からすれば、今頃 やっと知ったの？と言われるかもしれない。
FIRE とは Financal Independent , Retire Early （経済的自立と早期退職）
の頭文字をとった略語だそうで、このFIRE Movementは 10年前ぐらいから
ちょっとしたブームになっているんだそうです。
経済的自立（お金に困らないようにする）をして、早くリタイアする事で
人生をより幸福に生きようという考え方ともいえます。
どうも、FIREはその貯蓄と投資で いわゆる不労所得を得るという部分に
注目してしまいがちで そんなの裕福なお金持ちの話でしょとなっている
事は否めない。 ただし、FIREそのものより、その発端となった書籍が
もう30年近く前の1992年に出ています。
お金か人生か
その本は Your Money or Your Lifeという本で、日本語訳はなんと
今年2021年の5月に発売されています。
本の内容についてはここでは詳しくは触れませんが、要するに、
人生（生命）そのものを切り売りしてお金を稼いでいる生活を見直して、
本当に自分の人生（生命）を取り戻そうといった考え方、生き方を
勧めている本です。
ひとつ注意したのは、この本は米国で暮らすという事を大前提として書かれて
いるわけです。 日本で暮らす私たちは、社会保障制度が米国よりはかなり
充実しているので、いい意味で、この考え方を実践しやすいと言えます。
生きるためのお金って本当はどれだけ必要なのか？
以前の記事で、退職後の生活費は想定以上に削れる という事を書いた。
その時は、世の中で良くある、生活費の削減といった事が想定以上に削減
できたというような事を書いたのですが、その時にははっきりと気づいて
いなかった事が、前述の本を読んで、気づかされました。
それは、「お金のために働く事で 余計にかかる経費が沢山ある」という事。ts
確かに、普通に考えても 働くために必要な支出として
・スーツ、ネクタイ、ビジネスシューズ などの被服費
・外食代（昼食費、同僚との懇親のための飲み会など）
などが それなりにかかっていましたが、これは退職するとかなり減ります。
しかしながら、それ以上に使わせているのが人生の時間です。
・通勤の時間
・仕事で気になる事を考えている時間。。。
・自己投資 といいながら、実際には本当にやりたい事より仕事のための勉強時間
こうした事を考えてみたら、限りある人生の時間（それは生命そのものの時間）を
働く事（＝お金）のために使わなければならない、そしてその事で更にお金が
余計にかかるという現実が見えてくるのです。
自分の人生を生きる事こそ 手に入れるべき最終目標
米国流の新自由主義の競争社会によって、貧富の差がどんどん拡大し、だから
競争に勝っていわゆる「勝ち組」になるために どうするかという事が正しい
生き方であるかのように宣伝され続けてきたわけですが、そのどちらかというと
「勝ち組」側に近い人達が 何か手段（お金）のために人生を浪費している
という事を感じだした という事がこの背景のひとつだと思います。
60代の過ごし方を考えるという記事をいくつか書いて来ましたが、やはり、
情報を集めて、色々一から考えてみる事はとても大切な事のようです。
人間の欲望は限りなく、「お金持ち」になって、もう十分となったら
次は「名誉」が欲しくなる というような事を言われますが、
どうやら それ以上に本当に欲するべきは
「生活できるお金（収入）」を手に入れたら、
次は「本当の自分の人生」を取り戻す事なんではないでしょうか？
