Zaki-san's Bar

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脊柱管狭窄症 腰椎固定術 手術体験

前に書いた通り、脊柱管狭窄症の手術を受けた。

正式には「腰椎前後方同時固定術」 という手術だ。

ずれてしまった骨を戻し(下の骨の上に安定させる)ボルトで固定して

2つの骨をくっつけるという事のようだ。

実際の手術そのものは2時間程度で輸血も無しで、昔にくらべれば

非常に患者の体の負担も少ないものだそうだが、まあ骨削ったり、

ボルトで止めたり、それなりに大変ではある。

 

手術前日に入院

実際の手術日の前日の午後に入院。

その日は、入院している間の色々な説明やその他を聞いたうえで、

OS-1一本を翌日の朝6時までに一本飲むというのが唯一の指示。

(点滴の代わりというような事を言っていた)

その日はぐっすり休めた。

翌日、朝から手術。

全身麻酔なので、手術中の事は全くわからないが、約4時間後ぐらいに

呼ばれて、目が覚めた。

で、とにかく、腰の手術した場所と思われるところが異常に痛い(泣)

担当の医師から「ボルト入れた所はかなり痛むと思いますが、これは

必ず治まるものなので、安心してください。色々、痛み止めの方法を

用意していますので、遠慮なく痛かったら看護師に言ってください」

との事。

正直、思っていたのを大幅に上回ってその日の痛さといったらなかった。

その時は、数える気力もなかったが、体から6本ぐらいのチューブなどが

出ている状態。

点滴(2本)、(傷口から血を抜く)ドレーン、尿道カテーテル(尿を抜く)、

血中酸素濃度や心拍数など測定する指を挟む装置、酸素吸入。

その後数日かけてこれらが、一本づつ外れるたびに楽になっていった。

 

手術の翌日からリハビリ開始

手術日の夜は正直、痛みに耐えながら、ほぼ寝られずに過ごした。

「おいおい、こんなに痛いのか?、いつまで続くんだ、参った」

というのが正直な気持ちだった。

さて、翌日は朝から、リハビリ開始である。

まずは、ベッドからの起き方とコルセットの装着。

そして、「どうですか、立ち上がれそうでしょうか?」と言われ

点滴棒につかまって立つ。以外と大丈夫だ。

「おーいいですね、ゆっくり 歩いてみましょうか」という事で

数メートル歩く。「すごいすごい、さすがですね。」とか

褒められて、「なんとか歩くのは大丈夫そうです」と僕。

この時はまあ、体からすごい量のチューブ。

ただ、自分で掴まって歩いてトイレにいけそうという事で、

尿道カテーテルはまず抜いてもらえた。

 

まあでも、手術翌日までは とにかく痛みに耐える時間であった。

 

一日づつ回復する日々

その後は一日たつたびに、少しづつではあったが、痛みは明らかに

改善していき、片方の点滴がはずれ、ドレーンがはずれ(これは大分

動きが楽になった)、指の装置や酸素吸入もはずれて、抗生剤の点滴

だけとなったのが手術後4日目。

 

入院後半の生活

入院後半は、点滴など全部が外され、毎日がリハビリの日々となった。

腰の手術の部分は、傷としての痛みはあるが、中に感じる痛みは

無くなった。 すると、今度は歩くときなど 左足を上げると

左側の腰の横がかなり痛い。これは左の骨盤の端っこを削って腰に

移植しており、その傷が腿の外側の筋肉を使うと引っ張られるから

であると理学療法士の方にリハビリの時に教わった。

この痛みは、手術後本当に少しづつ良くなるが、1か月以上たっても

まだ少し痛みがある。

リハビリは、とても順調に進み、入院6日目には 予定通り、9日目

に退院です。と言われた。

 

リハビリは、

「痛みの改善などのための筋肉の張りほぐし、ストレッチ」

「歩行の状況確認と修正」

などで、退院に向けた回復の促進と状態確認が主体であった。

 

予定通りに退院

おかげ様で、回復は非常に順調で、予定通り9日間の入院ののちに

退院となった。

 

リハビリ期間はまだ しばらく続くが、まずは一段落である。

 

手術をすることの是非について

脊柱管狭窄症の手術は、以前は入院期間も4から6週間と長く、それなりの

大手術でもあり、リスクも勘案して本当に最後の手段という考え方も主流

だった時期もあるようである。

もちろん、今でも その判断は難しい面はあるが、患者本人の生活の質(QOL)

という面で本人が希望するなら積極的に対応するケースが増えているそうだ。

 

まだリハビリ半ばであるが、僕個人の実体験からの意見を参考までに

●術前のお尻から腿の痛みはほぼ完全に無くなった

僕の場合なんといっても、術前の痛み、悩みの症状の改善は劇的である。

人によっては、痛みや特に痺れが残るなどのケースはあるというが、

ここは、まさに本人が判断するしかない。

●手術による体の負担は一時的で、回復は順調である

これも、医師や病院の看護師、その他の方々に良く言われた事であるが

手術を受けるなら早い方が良いという事は明らかに言えそうだ。

僕も、診断されてから1年かかったが、まあその間も歩く事は特に問題

なく足の筋肉の衰えが最小限の状況で手術に踏み切った。

また年齢的にも60台前半という事でまだまだ回復力がかなりある年齢

で手術を受けることはとても重要だそうだ。

僕の場合、翌日から歩き始めているが、これは必ずしも全員ができる

事ではないという。年齢や、筋肉の衰え、神経損傷が進んでいるなどの

ケースでは立って歩くまでにそれ相応の時間をようする場合もある。

そうするとますます回復が大変になる。

ただし、手術直後の痛み、その後の少しづつ回復するが、それなりに

不自由なリハビリ期間などは覚悟する必要がある。

具体的には数か月は働けないという事が現実的に受容可能かも考慮が

必要である。

 

総合的に見て、僕の場合には、とても良いタイミングで決断できたと

思っている。また、極めて高度な最先端の経験知識の豊富な医師と

病院に巡り合えた事は本当にありがたい事だ。

 

術後1か月ちょっとたって、まだ固いコルセットを装着しているが

ギターを弾きはじめた。 

もちろんコルセットが邪魔して弾き難さもあるが、術前は本当に

お尻が痛いときは弾いていてもそちらが気になって楽しくない時

もあった事を思えば、また色々楽しい事ができると思うだけで

本当に気持ちも前向きになれる。

 

僕のケースはひとつの例でしかなく、状態や体力や色々な条件が

違えば違った結果もあり得るが、同じ病気で苦しむ方に少しでも

参考になれば幸いである。